2025年07月14日
梅雨明けとともに夏が本格的に始まりました。ペンテコステを経て、聖霊の力を受けた弟子たちが全世界へと遣わされていったことを思い起こす季節です。私たちもまた、その流れに連なる者として、この時代のただ中に立っています。
かつては一日の終わりに新聞を読み、週末にニュースを振り返るような「アナログの時代」がありました。しかし今は違います。ニュースは一秒ごとに更新され、出来事はリアルタイムで歴史を刻んでいます。
このような時代において、感覚を鈍らせ、時代の動きに遅れてしまうなら、まるで洞窟にこもり続けた人が外の世界に出て戸惑うように、信仰の歩みにも混乱が生じてしまうでしょう。
だからこそ、目を覚ましていなければならないのです。
歴史に参与する者とは、ただ神の御業を「見守る者」ではなく、「時を見分け、備え、行動する者」です。そして、そうした者だけが、主の働きの実を結び、神のご計画の中で用いられていきます。
<国際ネットワークの構築と人材育成のビジョン>
宣教の働きを持続的に広げていくためには、「ネットワークの構築」と「人材の育成」が不可欠です。これは、ただの組織的整備ではありません。聖書の御言葉(みことば)の実現のために、地域ごとに人を立て、教育し、段階的に訓練する――まさにキリストの体なる教会を建て上げていく霊的な営みです。
リーダーにも成熟のプロセスが求められます。祈りと賜物に加え、時と訓練を通して育まれた人格と霊性が、その人をリーダーとして形づくっていくのです。そしてそのリーダーは、自らの群れを導く責任を持ちます。
人材と地域、この二つが整えられるとき、福音の拠点は力強く前進し、宣教の波は連鎖的に広がっていくでしょう。
<すべての中心におられるキリスト>
歴史には始まりと終わりがあります。アルファ(α)としての創造、オメガ(Ω)としての完成――そのすべての中心にキリストがおられます。
「神の国とその義」とは、すなわちキリストのことであり、その義とは聖書の言葉です。そして私たちは、この言葉が地において現実となる日を目指して生きているのです。
神の御言葉(みことば)が現実に表れるとはどういうことでしょうか。
それは、目に見えるこの世界を通して、キリストの真理がかたちとなって現れること。神学的には「宇宙的キリスト論(Cosmic Christology)」とも呼ばれます。世界のすべての現場で、キリストのご支配と義が表れる日――そのビジョンを私たちは仰ぎ見ています。
私たちが働くのも、学ぶのも、仕えるのも、すべてはこの目的のためです。
「神の国とその義を第一に求めなさい」(マタイ6:33)――この御言葉に生きる者として、私たちは今日という時を、主と共に歩んでいきましょう。